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2009年10月19日 (月)

純愛ってなんだ

昨日、テレビを見ていて、某番組の再放送をやっていましたので、見るともなしに見ていたら、「失楽園」「愛の流刑地」でおなじみの医師であり作家の渡辺淳一氏の「深イイ言葉」として、以下のコメントが紹介されていました。

「結婚は打算愛で、不倫は純愛。結婚は相手の収入や学歴などを知った上で決めるが、不倫はデメリットが多くあるのを承知で相手と愛し合う。だから純愛なんだ。」

私は、渡辺淳一氏は余り詳しくなかったのですが、すばらしいご本を書かれているし、尊敬していました。でも、この言葉を聞いたときに愕然としました。えっ、そうきたか、と。

この言葉尻だけを捉えてみると、渡辺氏がどういう意図でこの言葉をおっしゃったのか、真意のほどはわかりません。が、ネットで渡辺氏の講演とかのあらすじがアップされているのを拝見する限り、男女の愛の機微をおっしゃるときに、それを表現しようとしてこのコメントになったのだろうと推測されます。ただ、長く結婚生活を営んできた一人としては、なんともいえない複雑な気分になりました。

なぜ、既婚者が打算だけで結婚生活を継続しているのだと言い切られるのでしょうか。今世の中の流れは、コマーシャルでも広告でも、家族愛とか夫婦愛とかにシフトしています。好感度だけでなく、真にあたたかな感情をもって、紆余曲折を乗り越えた先の夫婦の愛情、がテーマになることが多いのです。暗い世相、不景気な世の中では、お金がかかる不倫などのテーマそのものが避けられる傾向にあります。

一般論はともかく、私は、尊敬できる部分がないと、たとえ何十年連れ添った夫婦でも、危機は訪れると思います。一度きりしかない人生なのだから、悔いなく生きたいと願うのは、当然ですし、自然だと思います。打算だけでだらだら生活を送っているとは思いたくない。相手を喜ばせよう、そういう気持ちがまったくなくなったら、一緒に生活なんて、共に人生を歩こうなんて思えないのです。

夫婦で純愛なんて気持ち悪い、そう思われるかもわかりませんが、私は夫婦でも純愛が存在すると信じたいと思います。自分は置いといて、です。それが情に変わって、惰性に変わっても、死してなお同じ墓に入ること、これをやぶさかではなく思うのは、やはり打算ではできないでしょう。僭越ながら、そう思います。

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